北海道へ行こう!

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大地が黄色に染まる!ひまわり畑をめぐる名寄の夏

北海道名寄市。

昨年の夏、その地ですばらしいひまわり畑に遭遇しました。
街のあちこちにひまわりが点在し、そして大地を黄色に染める風景。
撮影してきた様子を、ぜひ皆さんにお伝えしたいと思います。

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名寄市を知る

旭川の北に位置し、札幌からJRの特急で2時間30分弱で到着します。車だと道央自動車道を終点までひた走り、国道40号線をそのまま北上した所にあります。地名の由来は、北海道では数多く存在する「アイヌ語」が語源で、元は「ナイ・オロ・プト」(川の所の口、の意味)と呼ばれていたそうです。「ナイ・オロ」を早く発音すると、ナヨロになりますよね。「ナイ・オロ・プト」は、現在の天塩川から支流の名寄川への入り口の部分を指しているそうです。

この名寄市ですが、実は全国の「市」でもっとも真冬(2月)の「平均最低気温」が低いのです。その気温なんと−16.3℃。また、名寄の冬は日中でも気温が上がりにくく、「最高気温」の平均も−4.5℃程度しかありません。これは、北海道でも有数の酷寒地域です。厳冬期には最低気温は−30℃にもなり、ダイヤモンドダストやサンピラーが市の名物にもなっているというすごい場所なのです。逆に夏は最高気温が30℃を超える日も多く、その気温差はなんと60℃以上。60℃といったら温泉卵が作れるくらいの温度ですからそれはすさまじいものがありますね。

名寄のひまわり畑に向かう

名寄のひまわり畑が知れ渡ったのは、映画『星守る犬』のロケ地になったことからでした。映画で見たのと同じように、辺り一面のひまわり畑を目指して移動します。

名寄は、もともとは農業が盛んな地域。街の至る場所でのどかな風景を見ることができます。ひまわりだけでなく、こういった場所も心が洗われるようです。

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最初に向かったのは、名寄市街よりもさらに北側に位置する「智恵文(ちえぶん)」という地域。ここに数多くのひまわり畑が点在しているのです。規模の大小はありますが、相当な数の畑が点在しているそうで期待に胸が膨らみます。

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名寄の駅を過ぎると、JRは一気にローカル線へ変わっていきます。
名寄までは、JRは「高速化改良」を行っており、特急の最高時速は120kmを出すことができますが、名寄から先はこの工事を行っていないため、最高速度は95kmにとどまります。名寄を過ぎると、急にスピードダウンして、のんびりと特急も走るようになるのです。

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運行される列車の数もびっくりするほど少ないのです。その数特急を合わせて1日8往復。各駅停車はわずか5往復です。だから、線路端のバッタものんびりしちゃいます。

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のんびりのどかなローカル線。
たまには、普段の喧噪を忘れて各駅停車の旅もイイかな、なんて思ったりしました。

ひまわり畑とのご対面

智恵文地区に到着すると、もうそこはひまわりの里。
あらゆるところでひまわり畑を見ることができました。

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この付近のひまわり畑は、趣向を凝らしているものも多く、中には迷路になっていたり展望台を設けていて一望できる場所があったりと、まわっていてもとても楽しめるものでした。

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スマートフォンのアプリでもパチリ。
気持ちよく撮影できました。

サンピラーパークにて

場所を変えて、サンピラーパークにやって来ました。
名寄の名物でもあるサンピラー(=太陽柱、日出または日没時に垂直方向へ太陽から炎のような形の光の柱が見られる現象のこと)の名前が冠せられています。

ここサンピラーパークは、北海道立の施設。森林・水・草原・花畑などがひろがる自然豊かな公園で、それぞれに特徴のある3つのエリアと11のゾーンから成り立っています。特にお花畑として、風の丘という場所にひまわりだけでなく、季節によってコスモス・サルビア・ラベンダーなどを見ることができます。このサンピラーパークは小高い丘を利用しているので、景観もバツグンでした。

広い敷地内でも、ひまわりを見つけるのは難しくはありません。
一面が黄色に染まっているのですぐにわかります。

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一口に「ひまわり」といっても、いろいろな種類を見ることができます。
この記事の最初に載せたひまわりは、オランダ出身の印象派の画家、「ゴッホ」の絵にもなったひまわりです。さらには、花の赤いものや、大小さまざまなもの、背の高いものから低いもの、花びらが一重のものから幾重にも重なり合っているものなど、このサンピラーパークや智恵文のひまわり畑で見ることができました。

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名寄一帯で植えられているひまわりのその種類、なんと50種類以上。
どれだけ違う種類を見つけてまわるかだけで、1日が終わってしまいそうです。

ひまわりは、その花を眺めるだけでなく、種を食用にしたり、餌に流用したり、油を採ったりと、非常に重要な農作物でもあります。また、「ひまわり」は、夏の「季語」として使用されるほど夏を象徴する花でもあります。英語では「Sunflower(太陽の花)」。知れば知るほど、ひまわりが魅力的に感じてきます。

ひまわりはもともと、太陽の動きを追って花をくるくると回転させるためにこの名前が付きました。でもこの動き、実はひまわりの成長に伴うもの。成長しきって、種がとれるような時期になると、花が太陽を追いかけるのをやめてしまいます。見に行った時期も比較的遅い時期だったため、花は太陽に向いていないものがほとんどでした。でも、成長途中のひまわりを見ると、朝と夕方では花の向いている方向が異なっているのがわかると思います。そして、夜は下を向いているんですよ。

北海道のひまわりは、通常5月上旬に種をまきます。このころの名寄は、場合によっては霜の発生や氷点下の気温にもなる可能性がありますが、耐性はきちんと持っています。なんともたくましいひまわりで、またまたひまわりが好きになってしまいました。

名寄のひまわり畑の見頃は8月上旬から中旬にかけて。
次のシーズンには、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?

★今日ご紹介の場所(ポイントをクリックすると場所が表示されます)

 

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