北海道へ行こう!

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アイヌの伝説と鉄道の歴史に触れる場所。神居古潭(かむいこたん)

北海道はもともとアイヌの土地でした。

アイヌは、北海道と樺太(現在のサハリン)、ロシア・カムチャツカ半島南部にまたがる地域の先住民族で、北海道とは切っても切れない関係があります。その関係の多くは土地や地名の名前として残っています。札幌や釧路、稚内などももともとはアイヌの言葉を日本語に変換したものなんですね。

今回はそんなアイヌの中でも特に神聖な場所とされる「神の住む場所」に行ってきました。
さてその神を見ることができるのか??楽しみです。
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神の住む場所 神居古潭(かむいこたん)

北海道の地名って難しい。

これって、皆さんよくご存じだと思います。なぜなら、アイヌの言葉を日本語で当て字にしたから。神居古潭(かむいこたん)もなかなか読めないですね。他にも、

  • 長万部(おしゃまんべ)
  • 倶知安(くっちゃん)
  • 占冠(しむかっぷ)
  • 重蘭窮(ちぷらんけうし)
  • 冬窓床(ぶいま)

なんてあります。最初の2つはある程度知名度もありますが、後の3つは難読度MAXだと思います。DSC3261

当時の当て字のセンスっていろいろあって、調べてみると脱帽ものですね ♪ その中でも、北海道には「カムイ」と名の付く地名が数カ所あるんです。カムイ=神。カムイと名の付く場所は、アイヌ人の神聖な場所だったんです。

この神居古潭という場所もその中の1つなんですが、ここは特に神聖な場所とされていたようです。神聖な場所、というよりは恐れられていた場所といった方がいいかもしれません。そのわけは、地形にありました。このあたりの地形は、石狩川が急に細くなって渓谷になる場所。しかも、一番深い川底は70mもあるそうなんです。石狩川は、北海道の平野を流れる川で、あまり急なポイントはないのですが、ここは別。一気に様相が変わるのです。

当時、交通のほとんどを川に頼っていたアイヌ人にとって、ここは一番の難所でした。何回も何回も事故が起きるので、それは神(魔神)の仕業として恐れたと言います。そう、この場所で言うカムイは、神は神でも「魔神=悪い神」のことなのですね。

実は、この近辺の川の地形はとても珍しい地形をしているそうです。川岸には小石が川床を侵食して形成された「神居古潭おう穴群」があって、旭川市指定の天然記念物にもなっています。
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川の両岸の岩を見てみると、なるほどぼこぼこと穴がたくさん開いていますね。この穴や地形も、アイヌの人は「魔神の足あと」や「魔神の頭」に見立てています。そういった伝説を知った上で見てみると、また違った見方ができるので面白いですね。

それほど、ここの場所はとっても大切にされてきた場所、ということがわかります。

旭川の景勝地 神居古潭(かむいこたん)

そんな魔神の住む場所も、今では旭川を代表する景勝地なんです。
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急流の石狩川には木製の橋が架けられていて、ギシギシと音を立てながらわたることができます。橋の途中で止まっていると、人の通行とともに揺れるのがわかります…… 吊り橋ではないのですが、ちょっと怖い… 一度にわたる人数の制限もされていました。もっとも、普段の通行には全く問題ありませんが……

そして秋には紅葉の名所としても知られています。
赤や黄色に染まる山肌は非常に美しいんですよ。

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橋を渡ってしばらくすると、こんな建物が。
???と思ってよーく見てみると、「神居古潭駅」跡地のようです。

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実はココ、もともと国鉄(今のJR)の線路が引かれていた場所。
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函館から小樽、そして札幌から旭川を結ぶ函館本線は、以前石狩川沿いに線路が引かれていたんですが、滝川駅と旭川駅の間はトンネル工事や電化工事などを行う事になりました。その結果、このルートは1969年(昭和44年)10月1日に廃止になったとのことです。でも駅の面影は今でも残されていましたよ。

今ではサイクリングロードとして整備されていて、旧駅舎は休憩場所として開放されていました。この駅舎は、1989年(平成元年)に復元されたもので、旭川市の指定文化財にもなっています。
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鉄橋の後や、線路なども一部残っていて同時を思い起こされる方もいるかもしれません。この場所をもうちょっと進むと、ファンの方にはたまらない光景が。

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なんとSLが3台も止まっていましたよー♪

SLに詳しい方ならどれもきっと懐かしい形式ばっかり。「キュウロク」の愛称で親しまれた「29638」蒸気機関車、「デゴイチ」でおなじみの「D51」型機関車、DSC3300「貴婦人」の愛称を持つ「C57」型機関車が置かれていました。乗ったりすることは危ないのでできないのですが、とってもキレイな状態で保管されていました。特にC57 に関してはラストナンバー(最後に作られた番号)だそうです。

当時はこれらの蒸気機関車が盛大な煙や水蒸気を出しながら、この曲がりくねった石狩川沿いを走っていたんですね。トンネルもそのまま残っていました。

神のふもとへ

この駅の跡地をさらに奥へ進むと、そこは山深い神の住む場所でした。
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ここから急に山登り区間となります。道幅も狭くなり、普通のスニーカーでは登ることが難しくなるくらい。でも、ここはハイキングコースとして指定されていて、ぐるっとこのあたりの山を回ってくることができるんです。

時間と足に余裕があればぐるっと回ってみると、アイヌの神々を感じることができるかもしれません。あたりは木々がうっそうと茂っていて、晴れた昼間でも薄暗かったりします。時折滑りやすい場所や、行く手が阻まれている場所もあるので、それなりの装備が必要ですね。半袖やサンダルではちょっと大変そう。
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しばらく進むと、神居岩が見えてきます。

ハイキングコースは、この岩をぐるっと回れるようになっていてかなり歩きごたえがあります。この岩は、近くを走る国道12号線からも眺めることができるのですが、とりわけ魔神のおでこ、といったところでしょうか?ここ神居古潭は、地球のプレート同士が大昔にぶつかり合ってできたと言われていて、その激しい動きを伝える非常に貴重な場所でもあったんです。
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切り立った険しい岩肌は、もしかしたらカムイの怒りなのかもしれませんね。

ここ神居古潭は、旭川市街から車で30分程度で行くことができる結構穴場的場所。
その割に、といってはなんですが見所たくさんのオススメ観光スポットでもあります。
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四季折々の風景を見せてくれますし、登山やハイキングだってできちゃいます。昔を偲ぶこともできてサイクリングコースとしてもとっても気持ちがいいこの場所。動物園を初めとする旭川観光でちょっと物足りない時には最適かもしれません。

伝説と伝承。

そんな言葉がぴったりとくるカムイのふもとなのでした。

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