北海道へ行こう!

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冬の大自然を満喫!日本一の広さの釧路湿原を行く

湿原 — どんなイメージを持ちますか?

「湿原」というと、あまりピンと来ない方もたくさんいるかもしれません。なぜなら、その多くが東北や北海道に存在していて、普段あまり訪れる機会が少ないことがあげられます。本州では、福島・新潟・群馬にまたがる「尾瀬」が代表的な湿原。でも、釧路湿原は日本の湿原の面積の60%を占めるほどの広さをもっており、他の湿原とくらべ圧倒的な規模を誇っています。

本日は日本一の広さの「釧路湿原」をご案内します。

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日本最大の釧路湿原を知る

釧路湿原は、その面積18,290ha。
広さがよくわからないので、よくある東京ドームに換算すると約3900個分。東西25㎞、南北36㎞にも及び、山手線などは軽ーくすっぽりと入ってしまいます。

湿原とはその名の通り「湿った原っぱ」のことで、淡水によって湿った草原ということとなります。大部分が「葦(よし)」と「スゲ」が群生する湿原となっていて、他には「ミズゴケ」の群生する場所となっています。このような環境から、多くの昆虫や様々な動物が生息する環境となっていて、特にタンチョウ鶴の繁殖地・生息地・越冬地となっています。

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このように冬前に湿原にやって来て、ここで繁殖し、またロシアに帰っていくものもいます。

また、日本最大の淡水魚であるイトウやキタサンショウウオなどの珍しい動物も多く生息していて、まさに自然の宝庫となっています。

現在釧路湿原は、国指定釧路湿原鳥獣保護区、ラムサール条約登録地、国立公園(釧路湿原国立公園)に指定されていることからもわかる通り、非常に重要な地域として定められています。立ち入りや開発など、厳しく制限されている部分もあって、「国の宝」と言える場所なのかもしれません。

釧路市湿原展望台でまずは湿原の勉強タイム。

そんな釧路湿原を知るにもってこいな場所があるんです。
そこは「釧路市湿原展望台」です。
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館内には、釧路湿原を模型にしてその様子を見ることができるものや、湿原の生い立ち、歴史、動物や植物、そして付近の遺跡などが展示されていて、釧路湿原をいろいろな角度で見ることができます。

冬の期間(11月〜4月)の開館時間は9時〜17時。入館料が別途かかります(大人470円)が、入っておいて損はない施設。私もちょっと入ってきましたよー。
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館内にはオブジェあり、写真展示有り、模型ありと内容も盛りだくさん。湿原巡りにちょっと疲れたら売店やレストランもあるので、エネルギーをチャージすることもできるんです。また、この釧路市湿原展望台は、その名のとおりちょっとした高台に立っているので、建物の上部は展望施設になっています。

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晴れた日には、湿原を一望できるだけでなく、遠く釧路市街や太平洋を望むこともできます。この日も写真のようにすかっと晴れていたので、素晴らしい景色を堪能できました。

湿原を探索してみよう!

釧路湿原の豊富な大自然を堪能するには、やはり歩いてみるのが1番です。
雪が降ってしまう前の季節なら、散策路が6つほど設けられています。

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釧路は真夏でも気温が上がらず、非常に過ごしやすい土地。なので歩いてまわることも全く苦ではありません。でもおすすめは晩秋。紅葉と落ち葉の散策路はとっても雰囲気があるんです。さきほど紹介した釧路市湿原展望台の近くからもこの周遊コースは設定されていて、写真を撮りながらのんびり歩いて1時間30分〜2時間程度。途中湿原を展望できる場所や、さまざまな撮影スポットがあって時間を忘れてしまいます。

湿原観光にオススメの展望台巡り

広大な釧路湿原を見て回るにはなかなか時間がかかります。
おすすめは、数カ所ある展望台に上ってみること。一望できることはもちろん、その展望台に行くまでの行程も場所ごとに趣がことなっていて楽しめるんです。

釧路湿原には、

  • 細岡展望台
  • 北斗展望地
  • 釧路市湿原展望台
  • コッタロ湿原展望台
  • サルボ・サルルン展望台

・・・と5つの展望台があります。各展望台は広い湿原のあちこちに点在していて、西側や東側から眺めることが可能です。車で簡単にアクセスできる場所もありますし、自分の足で登らないと行けないところ、さらには冬は閉鎖になっているところなどがありますので、行くときには事前に確認しておくことをオススメします。

その中でもオススメは細岡展望台です。

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ここは、釧路湿原の東側に位置する展望台で、釧路川の大きな蛇行と釧路湿原の広大さを見ることができます。ここは、夕陽が美しい展望台としても知られています。川面に反射する夕日や湿原との色の対比を眺めていると時間を忘れてしまいそうです。国道から車で少し入っていったこの場所。駐車場もあってさほど歩かないので、ぜひ訪れてみてください。

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近くにはこんなローカル線の趣たっぷりの線路も。「釧路湿原」の駅があるんです。広大な湿地と山しか存在しない大自然真っ只中駅で、もちろん無人駅。細岡展望台もここから訪れることが可能です。

湿原の色々な表情を観察する

湿原という名の通り、大小の川や沼、湖などが点在しています。

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その一部は氷り、凍てついた大地をまざまざと見せてくれます。

ですが、釧路湿原を両側にたたえ、その中央を流れていく釧路川はもちろん真冬でも流れを止めることはありません。

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その釧路川の支流も豊富な水を運んでいました。

こうした釧路湿原は、季節によって本当に色々な表情を見せてくれます。
厳しい真冬に訪れた今回であっても、寒く厳しい北海道を本当に良く表してくれていました。もちろん最低気温は−20℃にもなる日がありますので防寒対策もきちんとしてお越し下さいね。

湿原には、タンチョウ鶴の生息場所がいくつか存在しているのですが、それはまた次にお送りしようと思います。とても1日ではまわりきれないくらいの自然がたくさんつまった釧路湿原でした。

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釧路湿原の中を走る網走まで伸びるローカル線の旅もまた楽しそうです。
次回はこれに乗ってのんびりと旅行を楽しもうかな。

★今日ご紹介の場所(ポイントをクリックすると場所が表示されます)

 

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