北海道へ行こう!

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北海道のまんなか富良野でドラマ「北の国から」を巡る旅

北海道のほぼ中央に位置する富良野。

道外の方でもその地名は広く知られ、北海道を代表する観光地にもなっています。
そのきっかけになったのは、やはりテレビドラマ「北の国から」でしょう。1981年10月から1982年3月まで連続ドラマとして放送され、その後もドラマスペシャルが何度も放送されました。美しい自然や風景の描写に、「北海道」のイメージを植え付けられた方も多いと思います。
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今回は、そんな「北の国から」の世界をまわってみることにします。

「あーあーあああああー♪」ドラマ北の国から

ドラマは、黒板五郎一家およびその周辺の様子をいろいろなエピソードを交えながら進行して行きます。

連続ドラマシリーズが終了してからも2002年までスペシャルドラマが放送されていましたので、ご存知の方も多いでしょう。特に40台半ば以降の方は、ドラマをリアルタイムで見ていた、という方も多いと思います。東京から故郷の北海道に帰郷して、大自然の中で暮らす一家の様子に心を打たれたり、美しい北海道の風景や厳しい冬の様子を見て憧れた、という方も多く聞きます。
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富良野には、今でも多くのロケ地やスポットがそのまま残されており、多くの方が訪れています。五郎の愛車のトラックも置かれていましたよ。

では、さっそくその地を訪れで見ることにしましょう。

第1回目の放送から

北の国からの放送は、五郎・純・蛍の3人が「布部」駅に降り立つ所から始まります。

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ドラマでは、駅員さんもいて乗り降りが結構あるように描かれていますが、実際には無人駅。乗降客もほとんどおらず、典型的な北海道のローカル駅です。ここの駅舎の左側には、原作の倉本聰さんの直筆にて、「北の国 此処に始る」という記念碑が建てられています。

ドラマを見ていた方には結構印象深いシーンだったかもしれませんね。

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列車の本数はとても少ないんです。富良野に向かう登り方面が6本、下り方面が5本のみ。1本乗り遅れると、4時間も列車が来ないなんてこともあります。その数少ない列車も、一両のみでのんびりと走り抜けて行きます。車での移動がほとんどで、あまりJR.の需要はないことがわかります。

さて、五郎一家が各所に挨拶をすませ、北海道で住む家が……
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現在も移設されてはいますが、復元されて残っています。
ドラマ上では電気も水道もなく、都会で育った純にはとても過酷な条件を叩き付けられるシーンでした。

純「これが俺たちの住む家かよ!」「信じられんぜ!」
純「電気がなかったら暮らせませんよ!」
五郎「そんなことないですよ」
純「夜になったらどうするの!」
五郎「夜になったら寝るんです。」

そんなドラマの台詞が聞こえてきそう。
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中にお邪魔してみると、撮影で使用された小道具などがそのまま置かれています。純と蛍が寝ていた2階もちゃんとありますよ。

思い出深い場所がそのまま現存

家以外にも、富良野市街にはロケで使用された建物がそのまま残っています。

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五郎や中畑のおじさんが食事や宴会やいろいろな話をしていた食堂や、

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中畑のおじさんが経営する木材加工の会社など、本当にそのままです。

そして、この「中畑木材工業株式会社」の前を通る道道253号線は、通称「北の国ロード」とも呼ばれる場所。この道の様々な場所でロケが行われたそうです。有名スポットもたくさんですし、なによりも景色がバツグンにいいのでぜひドライブしてみることをオススメします。

この北の国ロードには、草太の経営する牧場や純や蛍の通った小学校の分校があります。
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もちろん、今では廃校になっていしまっていますが、建物自体はそのままなんです。

富良野は、ドラマでも取り上げられていたとおり、景色がとても素晴らしいんです。
1991年には、「富良野市(麓郷=ろくごう)」として「美しい日本のむら景観百選」に、2001年には「ふらののラベンダー」として環境省から「かおり風景100選」に、「十勝岳山麓に広がる田園風景」として「人と自然が織りなす日本の風景百選」に選ばれているんです。

市町村の魅力度ランキング調査ではトップ10にランクインする都市にもなっていますし、全国にその名は知れ渡っていますね。

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その十勝岳を北の国ロードから望むことができます。

富良野の地名の由来は、アイヌ語の「フラヌイ」がなまったと言う説が有力です。直訳すると「臭いをもつところ」。十勝岳を水源とする富良野川が硫黄(温泉)の臭気を含むことから呼ばれたと言われています。でも、その「フラノ」を「富良野」と日本語で当て字したセンスもすばらしいですね。

五郎さんの家

ドラマの中では、数々の家を建てた黒板五郎。

丸太の家や石の家、拾ってきた家など、どれも富良野の地に残っています。

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丸太の家は、ドラマの中心地であった麓郷(ろくごう)の森に建てられています。

この麓郷の森は、緑深い場所。富良野の市街地からもかなり離れていて、車がないと生活できない場所であると共に、冬は大変厳しい所でもあります。

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この森は、森林体験ができたり散策ができたりと、夏に来るととても気持ちがいい場所。日中は暑くても、森の中はとても涼しく楽しめるので訪れるとよいでしょう。

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そして、石の家。
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以前は、五郎がまだ暮らしている、と言う設定で中を見ることはできず、遠くから眺めるだけでしたが近年公開されて中にお邪魔することができるようになりました。

ドラマスペシャル「89帰郷」の中で五郎が建てたもので、富良野岳の過去の活火山のため、畑から大量に出る石を使ったという設定です。この石の家と最初の家は、同じ場所に保存されています。近くに行くためには、見学費用として500円かかりますが、ファンならぜひ見ておいて損は無いと思います。

麓郷の森、そして石の家、拾ってきた家などそれぞれ見学するためには500円がかかるようになっていますが、施設の維持などに必要なんだそうです。また、3つ見学できる割引チケットなどもあるので、利用するのも良いかもしれませんね。

富良野の美しい景色

ドラマでもそうでしたが、やはり景色が素晴らしいんです。

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北の国からのドラマでは冬の印象が強いかと思いますが、夏の景色もまたまったく違う表情を見せてくれて素晴らしいことがわかります。冬には深い雪に閉ざされて一面の銀世界だった場所も、そこには畑が広がり様々な農作物が植えられています。

富良野の基幹産業は農業。野菜(タマネギ・ニンジン・メロン・スイカなど)や米が中心です。また、畜産も盛んで牧場の数もとても多いんです。

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ドライブをしながらもたくさんの美しい景色に思わず立ち寄ってしまいたい場所がたくさんありました。

いかがでしたでしょうか?
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もちろん、取り上げた以外にもたくさんの名場面や名台詞などがあってとても挙げきれるものではありません。皆さんの心の中に残っているシーンを再現してみるのも良いですし、ドラマスペシャルの場所を一つ一つ廻ってみるのもそれはまた楽しいと思います。

きっと、富良野を訪れたら「北の国から」のドラマをまた見直してみたい、と思う方も多いかもしれません。再放送もたくさん行われていますし、DVDなども充実していますのでお休みの日に良いと思います。

ドラマ自体は「2002遺言」を最後に新しいものは制作されていませんが、五郎や純や蛍はまだまだ存在していて、富良野の地やそのほかの土地で暮らしているという設定なんだそうです。この富良野の地を訪れたら、ふと用を足している五郎に出会うことができるかもしれませんね。

なんだか、そう思わせてくれる富良野の地がまたとても好きになったのでした。

★今日ご紹介の場所(ポイントをクリックすると場所が表示されます)

 

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